未だコロナ禍の中、数字を使った表現にいろいろ違和感。
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「社員の4割が感染」の会社も
これだけ見ると、会社は対策してないのか?
市中感染はそんなに広がっているのか?
などいろいろ思うところはあるだろう。
しかし気になるのはそこではない。「4割」という表現。
これが従業員が10000人を超える大企業なら4000人以上の大変な事態だし、 10人くらいの零細企業なら4人程度である。
実際は4割で約50人ということで、従業員は120-130人くらいのようだ。
「社員の4割約50人が感染」
とするだけで誤解のない表現になると思うのだが。
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「自粛明け人出が80%増」
これも割合の話。自粛明けた瞬間一気に人出が増えたイメージを与えそう。
しかしこれは自粛中の人出を基準にして割合を出しているので
平年100→自粛中30→自粛明け(30の80%増で)54
増えたとはいっても普段の半分くらいの人出である。
「自粛明けても人出は半分」
と表現したら与えるイメージはかなり変わるであろう。
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「インフルエンザの死者数は、新型コロナの約3倍」だから・・・
これは条件があきらかに違う例。
現在のような感染対策を全くせず、去年までの日常での数値なら 上記の考察は意味があるのだろうが。
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他にも枚挙にいとまがないのだが、どれも数字自体は間違ってはいない事がほとんど。
ただ数字を比較する基準や条件が違う、曖昧だったりしてすっきりしない。
故意にミスリードを誘うためか、単に知識がないのか知る由もないが。
数字を出されると変な説得力があるが、 安易に鵜呑みにするのは避けるほうがよいとつくづく思う今日この頃である。