そろそろ、暖かくなってきて、花見のシーズン到来ですね。(笑)
今回は、久しぶりなので、まじめにいきたいと思います。
さて、次世代機といわれるゲーム機3機種はこれで出揃いました。
その3機種のなかで、最初に発売されたPlayStation2の頃の事について語りましょうか。
かなり前になりますが、PS2の仕様が発表されて、世間の話題を集めました。
その発売後の、ソ○ー・コンピュータエンタテインメントのK氏は、某雑誌のインタービューで、PlayStation3にも言及しているのであります。
その内容はまさに衝撃、つうか抱腹絶倒というか・・・・
K氏という方は、PlayStation生みの親でありまして、技術畑の出身だったと思います。つまり、決してコンピュータに関してはシロートではないのです。
むしろ、鋭い見識をお持ちの方だと思われます。(昔、某週間マガ○ンとかで漫画になって気が・・・)
えーとですね、何をこんなに回りくどいことを言っているのかというと、PlayStation3の仕様がにわかには信じられないものだからです。
K氏の言葉を借りると、いや正確には某雑誌のインタビュー記事によると、
「PlayStation3ではフォン・ノイマン型のアーキテクチャと決別する」
なんだそうです。
分からない人には分からないでしょうが、分かる人には抱腹絶倒でしょ?
現在のコンピュータは全て(ごくごく一部に例外あり、かな?)、フォン・ノイマン型のコンピュータです。
私もいいかげんうる憶えなので、あまり詳細を語るとボロがでるのですが(笑)、フォン・ノイマン型コンピュータというのは、メモリ上にプログラムを配置しておいて、そのプログラム中に存在している命令を、CPUで順次実行していくアーキテクチャのものを指します。
たぶんここ20、30年位、あるいはもっと昔から、非フォン・ノイマン型コンピュータの研究と、その実用化の試みは、数多くなされてきました。
しかし、それらは全て失敗といっても過言ではないと思います。
現在のコンピュータ技術のほとんど全ては、フォン・ノイマン型がベースになっています。
従って、「フォン・ノイマン型のアーキテクチャと決別する」ということは、既存のコンピュータ技術のほとんどが利用できないことになるのです。
仮に利用できるとしても、それなりに手を加える必要があるでしょうから、一朝一夕にはいかない話です。
こういうことを知らないはずのないK氏が何故、「フォン・ノイマン型のアーキテクチャと決別する」などという、たわけたことを言うのか、全くもって不可思議であります。
さらに、PlayStation3のハードを非ノイマン型で作ることが可能だとしても、ソフトの開発環境はどうするのでしょう? そもそも言語から新しく作る必要があるのでは?
もし仮にそれも出来たとして、ゲーム開発を行う人達がそれについて来れるのでしょうか?(商売と割り切ればついてくるかもしれませんが)
そんなこんなを考えてみると、どうしても非ノイマン型 PlayStation3というのは現実的だとは思えないのですよね。
K氏が誇大妄想である、と結論付けるのは簡単ですが、それは失礼ですし、私などよりはずっとコンピュータ・アーキテクチャに詳しい人でしょうし。(笑)
そこで仮説です。
「PlayStation3のグラフィックス処理系は非ノイマン型のアーキテクチャを持つ」
こういうことではなかろうかと思うわけです。(PS2もそれらしいところがあるし)
メインの処理系は従来通りのアーキテクチャで、3Dグラフィックスの処理を行う部分だけ非ノイマン型のアーキテクチャにすれば、開発環境の問題も解消とはいいませんが、かなり小さくなるでしょう。
ゲームで使われる 3D データを、最近はやりのシーングラフ(3D の世界全体をある特定のデータ構造で表現したもの)という形で保持して、それに対するレンダリングを非ノイマン型のアーキテクチャで行う、というのはなにらや効率が良さそうな気もします。
そもそも、現在のグラフィックス・アクセラレータだって、データと命令を同時に受け取って処理をしているわけで、その意味では非ノイマン的ではあります。
ただし、そのデータは細切れのポリゴンとか三角形の集合体(トライアングル・ストリップと言います)なので、シーングラフ全体に対して、新しいアーキテクチャでレンダリングすると言うのは、アイディアとしてはあり得そうです。
この仮説が正しければ、高樹の見識もまんざらではない、ということになりますが、果たして真相は如何に・・・?
まぁ、楽しみに発売されるのを待ってみましょうかね。