ここのページ見つけた人。えらい!
はっきり言って誰かのパクリです。


いよいよゲーム風呂の当番がやってきました。どんなことを書こうか迷ったのですが、ゲームプログラマーになりたい人があるならば、グラフィッカーになりたい人もあっていいじゃないかということで、このコラムでは苦労話など含めゲーム業界を志す人にとって参考になる話をしていきたいと考えています。

ここのページを見つけてくれた人ならおそらくゲームが好きで、将来ゲーム業界に入りたいなーと考えている人が多いと思います。そこで記念すべき第一回目として、私はこうしてゲームグラフィッカーになったという話をしようと思います。

いきなりそれを書いちゃうと次回に引っ張れなくなってしまうのでやっぱやめて、今回は私はこんな仕事をしていますにしようと思います。ごめんなさい。次回に期待してくださいね。

じゃあ、前置きが長くなってしまいましたが早速始めましょう。実は私、プログレスに入社してから1年ぐらいしか経ってません。いわゆる新入社員、言ってしまえば一番下っ端な訳です。まあそんなことはどうでも良いのですが、そんな私がはじめについたプロジェクトがダグアウト99でした。

当時ダグアウトプロジェクトはほぼ中盤に差し掛かってきて、そろそろ寝れなくなってくるぞという時期でした。まず最初にやった仕事はポケットステーション用のドット絵を書くことです。プログラムを組む際にとりあえず仮の絵が必要だったので私が自分で打ちました。仮に入れた絵だったのですが、結局その時の絵に少し訂正をいれて最終バージョンに採用されました。最近、携帯ゲーム機の人気のおかげでドット絵を書く機会が多くなったと思います。今、逆にドット絵ができる人は貴重かもしれません。

次にダグアウト99の売りのひとつであるスコアボードの再現に取り組みました。これが思ったよりも大変でこの頃はほとんどつきっきりだった気がします。はじめにデフォルトのフォントをいれてみたのですが、全然同じに見えません。原因は簡単でした。スコアボードの大部分は文字で構成されているので、フォントが違うと別物に見えてしまうのです。じゃあフォントを変えればいいかというとこれが簡単にはいきません。それはあらゆる場合を想定しなければならないので、その種類が膨大な量になるからです。まず得点表示の全角と半角、そしてホームラン数・ヒット数・打率などの数字があるので、1つのスコアボードで軽くみつもっても5~6種類の数字フォントがあって、それが12球場ということは単純に約60種類あります。それに加えて、12球団のマークを球場ごとに作らないといけないとなると気が遠くなりました。でどうしたかというと、そりゃ書きましたよ。書くしかないですよね。おかげさまで、TVのスポーツニュースとかでスコアボードを見ると一発でどこの球場か答えられるようになりました。その後プログラマーの方の努力もあり、スコアボードの再現性はかなり高いレベルになったのではと自負しています。

これらはほんの一例で、そのほかにもいろいろやっているのですがきりがないので簡単に書いておきます。大まかに分けると3つぐらいあって、1つ目はPSで使えるように絵のデータを変換することです。例えばTV上で見えるのを考慮して色彩を調節したり、PSのメモリにのるようにデータを圧縮してみたりなどです。2つ目は絵を書くことです。今回はすべて私が書いているわけではないので、後になってあれこれが足りないとなったときに追加分などは自分で書きました。3つ目は画面デザインを考えたりすることです。これも途中から参加したのですべてやったわけではないのですが、いくつかのデザインをやりました。だからどんなことをしているかといえばよくわかりにくいとは思いますが、結局のところグラフィックに関することならなんでもやるわけです。

ゲームのグラフィッカーといえばキャラクターをデザインしたり、あるいはすごいムービーを作ったりとか、とにかく花形的なイメージがある人もいると思います。しかし、ゲームはそれだけではとても完成しなくて、比較的地味な仕事もこなさなければいけません。実は根性がいる仕事かもしれませんね。今回のダグアウト99では2Dのゲームなので3Dに関する仕事がありませんでしたが、3Dのゲームならば当然モデリングなどもこなさければいけません。ということはデザイナーでいながらもさまざまな技術を求められる仕事でもあります。具体的に何が使えれば良いのかは次回以降にでも書こうと思いますが、とりあえずどんな感じの仕事をしていて、どんな人が求められているかの参考になればいいなと思います。
(注)そうそうちなみにこれはプログレスの場合なので、グラフィッカーはこういう仕事だとは限りません。もっと細かく専門分野にわかれているところもあります。

このコラムを読んだ感想なんか聞かせてもらえるとうれしいです。例えば、次回はこういうことを書いて欲しい、こんなことが疑問なんだけど、とか何でもOKです。専用のメールがあるのでこちらに送ってくださいね。その際に誰のコラムについての意見と書いてもらえると、直接私が読むことができるのでよろしくお願いします。質問などを送ってくれた人にはできる限りの返事はしたいと思ってます。
ただし、マスターアップ直前とかは忙しくて返事できないかもしれません。そのときはごめんなさい。

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